今、私が40代で早期退職するとしたら、1ヶ月ほど、スペインで農業体験を満喫します!
海外旅行者がホスト(受入先)の下でボランティアとして働き、その見返りに食事や宿泊を提供してもらう旅費を大幅に削減できる制度、ワークアウェイ(Workaway)という制度があるんです。
ワーキングホリデーが対象年齢が18~30歳で加盟国30か国と制限されるのに対し、大人も子供もOKで加盟国は185か国もあり家族で一緒の農業体験が世界中で可能です。
想像しただけで、ワクワクしてきませんか?
ワークアウェイ(Workaway)の魅力とは?
ホストの種類は農場の他に、宿泊施設、教育機関、個人宅など色々あり登録しているホストとマッチングすると一般的に1日4~5時間、週5日程度の労働し、休みの日や勤務後は現地で休暇を満喫できます。
仕事は専門性が高いものはないので未経験者でも最低限度の語学力があれば大丈夫です。
一部ホストはファミリー向けのプロジェクトも提供しており家族全員で異文化交流も楽しめます。
登録手続きは全てオンラインで進められ数時間で手配できますが、プロフィールの設定やホストとのやり取りにはもう少し時間がかかることがあります。現地でホストと調整することも可能なようですが、初めての行く国に家族一緒に行くのであれば事前にスケジュールは決めておきたいですね。
X(旧ツイッター)で私がフォローさせて頂いている方は、ご夫婦で仕事を辞めて不登校となったお子さんを含むご家族4名で世界旅行に出発されてます。
雄大な自然が魅力的なオーストラリアに長期滞在では、ゲームばかりやってた不登校のお子さんの意識が変わる良い機会になったようで、ホストファミリーのご好意でカンガルーやコアラやクジラと触れ合って笑顔が増えたそうです。
家族で一緒に過ごす時間が増えますから絆もより深まるでしょう。
一生の思い出となることは間違いないでしょう。
下世話ながら試算してみたところ「半年間オーストラリアに家族4人で滞在するとする場合」、渡航費や海外旅行保険で90万円程度、その他に滞在期間の長さや国によって必要となるビザの取得、生活費や予備費で合計約105万円~175万円といったところです。
日本で生活してても食費や住居費で月々20~30万円くらい必要ですから、ほぼ同額です。
日本で新規就農しようとすると初期費用や生活費に最低1000万円は必要ですから高くはないと思います。
ワークアウェイを楽しむための課題
- 自分の時間が取りにくい
1日5時間前後、週5日の労働が一般的ですが、食事やホストとの交流時間も含めると、自分の自由な時間を確保するのが難しいことがありますが、非日常を楽しむ気持ちがあれば大丈夫ですね。 - 滞在期間中のショートトリップが難しい
ホストは都市部ではなく田舎やアクセスが不便な場所に住んでいることが多いので、近くに観光地がない場合もあり、短期間の旅行が難しいことがあります。ただしホストファミリーとの信頼を深めることで一緒にドライブを楽しんだりするケースもあります。皆さんの頑張りを認められるとご褒美があるかも知れないですね。 - インターネット環境が不安定
田舎のホストでは、インターネットが繋がりにくいことがありますが、依存しがちなSNSから強制的に一時的に距離を置くことができるメリットも大きいのではと思います。 - 最低限の英語力が必要
ホストとのコミュニケーションやプロフィール作成には英語が必要です。当然準備にも力が入りますし、現地で悔しい思いを経験出来たら帰国後の学習にはそれ以上のパワーが注げることだと思います。
ポジティブに考えればクリアになる課題ばかりですね!
スペインで1ヶ月間のワークアウェイの魅力
私が今、ワークアウェイ先を選ぶとすれば第一候補は「スペイン」です。
豊かな文化と美しい風景で知られるこの地で地元の方の日常生活を体験してみたいと思います。
オリーブ、ブドウ、柑橘類などの栽培が盛んで、さまざまな農業体験ができて、特にバルセロナが属する「カタルーニャ地域」では、伝統的な農業方法を学ぶことができる受入体制が整ってます。
スペインの地域ごとに異なる文化と歴史を体験することができて、サグラダ・ファミリアに代表されるアントニ・ガウディによって設計された数々のゴシック建築や公園など、農業体験とともにバルセロナ市街などの観光と歴史も楽しめます。
またスペインは食文化が豊かで、地元の食材を使ったパエリアなどの料理を学ぶ機会も多いです。市場や農場を訪れ、新鮮な食材を購入したり、収穫体験をすることができます。
スペインのプロサッカーリーグ、リーガ・エスパニョーラ(ラ・リーガ)のシーズンは8月中旬から翌年5月末まで続きます。農業体験とサッカー観戦を同時に楽しむことができます。
スペイン人には日本のカレー好きが多いようですから、現地で作ってあげられるようにカレールーを持っていくと良さそうです。カレー好きという割に辛いものは苦手なようなので、甘口や中辛のものがお薦めですね。
カレーに限らず、受け入れてくれたお礼を何か準備しておくのは素敵なことだと思いますよ。
費用の概算
気になる費用は以下の通り1ヶ月間で約30万円です。
- 航空券: 約10万円から15万円
- ワークアウェイ登録料: 約7,000円($49)
- 保険料: 約20,000円から30,000円
- 現地滞在費: 約117,000円(950ユーロ)
スペインはビザは不要です。
現地滞在費を節約したり、滞在期間を伸ばせば1日当たりの費用は随分削減できますね。
先述の私がフォローさせて頂いているご家族はオーストラリアとカナダの中でも何拠点かで活動されているのですが、拠点間の移動にかかる交通費以外の出費は「子供の歯ブラシ代だけ」というコメントもありました。
楽しみ方は人それぞれですが、世界の国々の人と生活様式を体験する機会は大きな財産となり得ると思います。
推奨される予防接種
スペインに旅行する際に特に必要な予防接種はありませんが、以下のワクチンが推奨されています:
- A型肝炎: 加熱処理されていない食べ物や飲み物から感染する可能性があります。
- B型肝炎: 血液や体液を介して感染します。
- 狂犬病: 動物に噛まれたり引っかかれたりすることで感染します。
- 破傷風: 傷口から感染する可能性があります。
予防接種の費用
予防接種の費用は以下の通りです:
- A型肝炎ワクチン: 9,900円/回
- B型肝炎ワクチン: 4,950円/回
- 狂犬病ワクチン: 19,800円/回
- 破傷風ワクチン: 4,840円/回
これらの費用は医療機関によって異なる場合がありますので、詳細は事前に確認することをお勧めします。
その他の注意点
スペインへの入国には新型コロナウイルスのワクチン接種証明書や陰性証明書の提示は不要です。
また、スペインに90日以内ののワークアウェイ滞在をする場合、ビザは必要ありません。
まだ検討段階ですが、スペインの1ヶ月間の滞在では物足りなかったらイタリアの伝統的農法も魅力的なので、3ヶ月間といった比較的長期間、体験したいなと思います。
申し込みにあたって
海外での生活や語学の習熟度に不安を感じる方も多いでしょう。
特に、海外生活の経験がない方にとって、知らない土地で知らない人と生活し働くことは大きな挑戦ですよね。
しかし、その不安を軽減する方法がありますので紹介します。
皆さんがホストファミリーになりませんか?
第1段階として皆さんがホストファミリーとなり、ボランティアを受け入れてみることで、語学力の向上やワークアウェイ制度に参加するボランティアから生の情報を得てみませんか?
実は、ワークアウェイ制度に観光立国、我が国、日本も加盟しているんです。
例えば、お知り合いの農家がいらっしゃれば、その仕事を一緒に手伝うことで、海外での皆さんの農業体験の素晴らしい予行練習となるでしょう。
その対価はボランティアの宿泊と食費を負担するだけです。
きっと皆さんのワークアウェイ挑戦のハードルが下がったことだと思います。
日本でボランティア体験しませんか?
「自宅にボランティアを泊める部屋がないから…」「外国人ボランティアに手伝ってもらえるような仕事がないから…」と尻込みしている皆さんに、もう一つのアイデアをご提案します。
「皆さんが日本でボランティアとして農業体験する!」、これで一挙に解決しますよね。
実際に国内でワークアウェイを体験された方々の話を伺うと、
- 特別な技術がなくても、掃除や洗濯など誰もができることが主なので、やる気と社交性があれば大丈夫
- 一緒に働いたり、共同生活をすると、絶対的に話さないといけない環境になるので、お金をかけずに語学を伸ばしたい人にworkawayはとても良いシステム
- workawayだと滞在費を気にせず長く滞在でき、なおかつ働いている日本人スタッフに現地の情報を聞くことができるので、よりローカルな体験ができます
- 旅というよりは、プチ移住のような感覚
日本をワークアウェイの訪問先に選ぶ外国人たちも、観光ではなく日本人の暮らしや働き方を理解したいという意欲がある人たちですから、お互いに多くのことを学び合う機会となるでしょう。
私自身、前職で長期の海外出張を経験した際に、現地の人と交流を深める中で日本の伝統文化に対する理解が十分ではないことを痛感しました。
漫画やゲーム、スポーツなどのポップカルチャーだけでなく、日本を深く知りたいという外国人にとって、武道や音楽、絵画などの日本文化や歴史に関する知識や家庭料理や折り紙などの技術を身につけておけば、相手にとって得るところがより多い友人となれたかもしれません。
日本に来た外国人にコンビニで売っている「卵サンド」や「ランチパック」が大人気だそうですね。確かに外国に行くと、日本では一般的なフワフワ食感のパンと、優しい酸味が特徴のマヨネーズが手に入りにくいんですよね。
レシピ動画の検索はYouTubeで出来ますから現地でも入手可能な材料で、例えば「手作りマヨネーズ」と「ベーグル」や「バゲット」を使った「カタルーニャ風 卵サンド」をご馳走してあげる練習をしておくのも良いかも知れないですね。
その他にどんな日本のものが外国人に受け入れられるのかを知るには、日本で色々な外国人と一緒に働き、生活を共にする中でこそ蓄積していく情報だと思います。
国内でのワークアウェイ体験を通じて、ホストや外国人ボランティアとの交流で語学力以外にも自分を高められるような気づきを得られるとなれば素晴らしいですね。
そして皆さんが海外へ旅立つ準備ですよ!
ワークアウェイのホストファミリーへの受け入れ申し込みは、マッチングまでに多くの書類審査や面接が必要な場合があります。
大事な職場や家庭に外国人を迎え入れるのですから、選考に慎重になるのは当然ですよね。
しかし、皆さんにホストファミリーや国内ボランティアとしてワークアウェイの経験がある場合はどうでしょうか?
他の応募者と比べて大きなアドバンテージを得ることができ、海外で人気の受け入れ先でも歓迎されることでしょう。
また皆さんのボランティア仲間は、間違いなく皆さんの挑戦を応援してくれるはずです。
申し込み書の書き方や応募先への有効なアプローチの方法など、色々とアドバイスしてくれることでしょう。
ワークアウェイ制度を通じて、異文化交流と現地の生活体験を楽しみながら、新たな挑戦に踏み出してみませんか?
まとめ
日本での新規就農を決断される前に、思う存分に海外で就農体験を楽しんで、帰国後に今までのキャリア+海外での生活体験という新たな武器で転職活動されたらどうでしょうか?
私は農業を趣味として心地良い距離感で楽しんで頂きたいと思っています。
なおワークアウェイのご検討にあたっては、事前に転職サイトで「ご自身のキャリアの賞味期限」、つまり滞在先から戻ってきて皆さんに望ましい求人が届くかどうか、複数の転職エージェントにご確認下さい。
そうすることで海外滞在中も、夢のような時間を心から堪能することが出来ると思います。
なおワークアウェイの場合、居住地は日本のままであることから新NISAなどの対象から外れることはないようですが、長期間の滞在をご検討の場合は金融機関への確認をするなど、資産運用なども含め帰国後の生活資金にも余裕を持ったプラニングをお願いします。
ワークアウェイでの非日常生活で皆さんの新たな可能性の扉が開いて、コンサルタントや執筆活動で忙しい毎日を過ごしている!という未来が待っているかも知れませんね。
最後までご覧頂き有難うございました。
コメント