宇治茶の老舗(福寿園、伊藤久右衛門、一保堂茶舗…) 茶文化の未来への取り組み

昨日投稿した「宇治茶の老舗、今村芳翠園本舗が自己破産へ」は、たくさんの方にご覧頂きました。

皆さんの関心が非常に高い話題を提供させて頂けたものと嬉しく思います。

それと同時に嗜好品であるお茶を取り巻く環境の厳しさを痛感しているところです。

今村芳翠園以外の宇治茶ブレンダーとして昨日紹介した茶舗などの取り組み状況などを改めてまとめさせて頂きました。

各社独自の戦略で生き残りをかけて、茶文化の普及に努められています。

  • 福寿園: 国内外で茶文化の普及に力を入れ、2025年には『宇治茶のテーマパーク』をオープンします。
  • 一保堂茶舗: 海外展開や新商品の開発を積極的に行い、オンラインショップを通じてグローバルに販売しています。
  • 丸久小山園: 中国での無断商標問題に対して積極的に対応し、ブランド保護に努めています。
  • 森半:TEA SQUARE MORIHANのオープンに代表されるような新顧客層の開拓に努めています。

気になる会社がございましたら、将来にお茶の文化を継承できるよう是非とも応援しましょう。

茶産業を活気あるものにするには私たち一人一人の支援が必要です。

生活習慣に急須で淹れる一杯のお茶を飲む習慣を取り戻してみませんか?

パンチです

最後までご覧くださいね

目次

茶道の入門書のご紹介です

茶舗各社の取り組みについて紹介させていただく前に、ある書籍の一節を紹介させて頂きます。

正という字は「一」と「止」でできていて、いったん止まることによって正しい判断へと導かれるという意味があるそうです。

一つのことに集中すると、他の色々な物をすてることができ、心が整います。

まずはいったん手を止めて、一服のお茶を頂きながら、頭や心の中を空っぽにしてみませんか

引用元:「お茶」を学ぶ人だけが知っている「凛とした人」になる和の教養手帖

現在、私がお薦めさせて頂いているお茶の入門書の一節です。

何だかこのフレーズを読んだだけで、スーッと肩の力が良い感じに抜けて、よし頑張ろうって気持ちになります。

皆さんも慌ただしい毎日の中で一杯のお茶と過ごすことで心を整えてみませんか?

もしかすると皆さんの人生をより心豊かなものへと導く一冊となるかも知れないです。

宜しかったら手に取ってみて下さいね。

福寿園の取り組み

さて各茶舗のご紹介に移りたいと思いますが、まずはサントリーのペットボトル飲料を監修していることで、TVCMでも有名な福寿園です。

この会社は200年以上の歴史を誇る老舗でありながら、独自に、そして産学官共同プロジェクトでも茶文化の発展に向けて様々な取り組みをリードしている会社の一つです。

会社概要

  • 創業年: 寛政2年(1790年)
  • 設立年: 昭和24年(1949年)
  • 本社所在地: 京都府木津川市山城町上狛東作り道11
  • 資本金: 8,600万円
  • 従業員数: 約700名
  • 事業内容: 日本茶の製造販売
  • 代表者: 代表取締役社長 福井正興

創業年と設立年の違いとは何ですか?

  • 創業年: これはその企業が最初に事業を開始した年を指します。例えば、福寿園の創業年は寛政2年(1790年)で、この年に福寿園が初めてお茶の販売を始めたことを意味します。創業年はその企業の歴史や伝統を示す重要な指標です。
  • 設立年: これはその企業が法人として正式に設立された年を指します。例えば、福寿園の設立年は昭和24年(1949年)で、この年に福寿園が法人格を取得し、正式な企業として登録されたことを意味します。設立年は企業の法的な基盤を示す指標です。

福寿園の主な活動状況について

同社は、茶文化の普及に力を入れており、国内外で様々な活動を展開しています。以下はその具体例です

  • 福寿園・お茶の文化賞: 「福寿園・お茶の文化賞」を設立し、茶文化の発展に貢献する個人や団体を表彰しています。この賞は、茶文化の普及や保存、健康増進、食文化の創造など、幅広い分野での貢献を評価しています。
  • CHA遊学パーク: 「CHA遊学パーク」を設立し、日本茶だけでなく世界各地のお茶に関する体験を提供しています。ここでは、各国のお茶の種類やいれ方、茶器の違いを学び、飲み比べることができます。
  • 国際的な研究と連携: 京都の茶文化の学際的、国際的な研究を推進し、地域活性化や教育にも還元しています。例えば、同志社大学と茶文化研究センターと連携し、茶文化の国際化や地域活性化に貢献しています。

茶文化研究センターとは

茶文化研究センター(正式名称:同志社大学 京都と茶文化研究センター)は、2014年6月1日に設立された研究機関です。

このセンターは、京都における日本茶をめぐる歴史と文化の研究拠点として機能しています。

具体的には、以下のような活動を行っています:

  • 産学官の共同による研究: 茶文化の国際的発信を目指し、大学、企業、政府機関が協力して研究を進めています。
  • 茶文化の歴史と文化の研究: 京都という茶文化の中心地で、日本茶の歴史や文化に関する研究を行っています。
  • 地域活性化への貢献: 茶文化を通じて地域の活性化や教育にも貢献しています。

このように、茶文化研究センターは、日本茶文化の発展と普及に大きく寄与しています。

また、福寿園は名誉会長であった福井正典氏の遺志に基づき、遺族が京都府と京都文化財団に計1億円を寄付しました。この寄付金は、茶文化の振興や普及に役立てられています。


2024年11月27日追記 京都福寿園 宇治茶のテーマパーク「山城館」を来春オープン

YouTubeを見ていたところ、テレビ大阪が「福寿園、京都木津川市に新施設を来春オープン」というニュースを報じてました。

福寿園が2025年3月21日に新施設「山城館」をオープンする予定とのことです。

この施設は、お茶をテーマにしたティーギャザリングを通じて、みんなに集まってもらうことを目的としています。

山城館では「茶農家」や「茶問屋」などのお茶どころの街並みを再現し、訪れる人々にお茶の文化と歴史を体感してもらうことができるそうです。

また茶葉の手もみを体験できるブースも設置されており、実際にお茶作りの過程を体験することができます。

お茶は私たちの生活にとってエッセンスであり、その魅力を存分に感じられる施設となることでしょう。

福寿園の新施設「山城館」で、お茶の世界を楽しむ日が来るのが待ち遠しいですね。

伊藤久右衛門の取り組み

次は伊藤久右衛門です。

通販サイトで抹茶菓子を検索されたことがある方であれば、きっとご存知の会社だと思います!

会社概要

  • 創業年: 天保3年(1832年)
  • 設立年: 昭和27年(1952年)
  • 本社所在地: 京都府宇治市莵道荒槇19-31
  • 資本金: 9000千円
  • 従業員数: 約100名
  • 事業内容: 宇治茶、抹茶スイーツ、茶そばなどの食品の卸・小売
  • 代表者: 代表取締役 広瀬穣治


主な活動状況

伊藤久右衛門は、江戸時代から受け継がれる伝統を大切にしながら、新しい価値を発信する京都・宇治のお茶屋です。以下のような活動を行っています:

  • 宇治茶の生産と販売: 高品質な宇治茶を提供し、多くの有名寺社にもご用達いただいています。
  • 抹茶スイーツの開発: 抹茶を使ったスイーツや酒類など、多彩な商品を開発しています。
  • インターネット販売: 2000年よりインターネット販売を開始し、自社サイトや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどで販売しています。
  • 茶房の運営: 宇治本店や祇園四条店など、複数の店舗で茶房を運営し、抹茶パフェや抹茶そばなどを提供しています。

伊藤久右衛門は、伝統を守りつつも、現代のライフスタイルに合った新しい提案を続けています。


一保堂茶舗(いっぽどう ちゃほ)の取り組み

続いては海外向けにいち早く取り組まれた茶舗の代表格である一保堂茶舗の紹介です。

会社概要

  • 創業年: 1717年(享保2年)
  • 設立年: 1982年(昭和57年)4月
  • 本社所在地: 京都府京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52番地
  • 資本金: 1,000万円
  • 従業員数: 約158名
  • 事業内容: 京銘茶の加工・製造及び小売
  • 代表者: 代表取締役社長 渡辺正一

同社は1717年創業の老舗で、常に新しいことにチャレンジし続けています。

海外展開や新商品の開発など、積極的な経営が行われていることがわかります。


販路拡大戦略

  • オンラインショップ: 一保堂茶舗は、グローバルサイトを通じて海外への配送を行っています。これにより、世界中の顧客が一保堂茶舗の高品質な日本茶を購入することができます。
  • ニューヨーク店: 一保堂茶舗は、ニューヨークに実店舗を開設していましたが、現在は一時閉店しています。しかし、オンラインショップを通じて引き続き海外の顧客に対応しています。
  • 海外向け情報発信: 一保堂茶舗は、海外向けの情報発信や商品開発を積極的に行い、国内外のお客様からの支持を獲得しています。これにより、海外からの注文も増加し、売上も成長しています。

また販路拡大のため、2024年からは首都圏での販売を拡大中で、複数の期間限定ショップや、新店舗の計画を進めており、スタッフの増員も見込んでいるとの発表もされてます

海外への取り組みについてこちらの記事にまとめておりますのでご覧ください。


丸久小山園(まるきゅう こやまえん)の取り組み

丸久小山園は、2021年に新社長が就任し、経営の刷新が行われました。

また、中国での無断商標問題に対しても積極的に対応していることが報じられています。

会社概要

  • 創業年: 元禄年間(1688-1704年)
  • 設立年: 昭和39年(1964年)2月
  • 本社所在地: 京都府宇治市小倉町寺内86番地
  • 資本金: 4,500万円
  • 従業員数: 95名
  • 事業内容: 日本茶等の製造販売
  • 代表者: 代表取締役社長 小山元也
  • 工場: 本社工場、槇島工場、第二槇島工場、第三工場(いずれも京都府宇治市)
  • 直営店: 西洞院店・茶房「元庵」(京都市中京区)、ジェイアール京都伊勢丹店(京都市下京区)、京都高島屋店(京都市下京区)

同社は宇治茶の伝統を守りながらも品質の改善に努め、全国有名社寺・茶道宗家の御用達としても知られています。


中国での無断商標問題への積極対応

  • 「宇治小山園」商標権係争: 中国浙江省の茶企業が「宇治小山園」の商標で抹茶を販売していたことに対し、丸久小山園は商標権の無効を求めました。2020年3月30日に中国の国家知識産権局が同商標を無効とする裁定書を発行し、5月27日に丸久小山園が受理しました。
  • 模倣品対策: 2018年初旬頃から、中国を中心に東アジア地域で丸久小山園の日本茶製品の模倣品・類似品が数多く流通していることが確認されました。これに対し、2020年1月頃から正規品判定ラベル及び「正規品判定丸久小山園」アプリを導入し、模倣品対策を強化しています。

これらの取り組みにより、丸久小山園はブランドの保護と消費者の誤認混同を防ぐために積極的な対応を行っています。

柳桜園茶舗(りゅうおうえんちゃほ)の取り組み

柳桜園茶舗は、1875年創業の老舗で、各流派や本山に茶を納めるなど、茶人にも認められた品質を誇っています。

経営状態に関する具体的な問題は報じられていませんが、伝統を守りつつ、品質を重視した経営が行われていることがわかります。

会社概要

  • 創業年: 1875年(明治8年)
  • 本社所在地: 京都府京都市中京区二条通御幸町西入丁子屋町690
  • 電話番号: 075-231-3693
  • 営業時間: 9:00~18:00(日曜定休)
  • 事業内容: 日本茶の製造販売
  • 代表者: 代表取締役社長 柳桜園茶舗

柳桜園茶舗は、茶道三千家(裏千家・表千家・武者小路千家)の家元御用達の抹茶を扱う老舗茶舗であり、創業当時から変わらないスタイルで抹茶を販売しています。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

松の白(100g)
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森半(共栄製茶株式会社)の取り組み

会社概要

  • 創業年: 1836年
  • 設立年: 1940年6月11日
  • 本社所在地: 大阪府大阪市北区天満5丁目1番1号
  • 資本金: 4,500万円
  • 従業員数: 情報が見つかりませんでした
  • 事業内容: 高品質な抹茶やリーフ茶の製造・販売、OEM供給、カフェ運営など
  • 代表者: 森下 康弘

TEA SQUARE MORIHANのオープン

2023年6月に宇治市小倉町に歴史的な建物の保存と現代的な要素の融合された施設をオープンし、お茶の文化を体験できる場を提供しています。

内部には蔵カフェや菓子工房があり、ほうじ茶の焙煎工程がガラス越しに見られたりと、五感でお茶を楽しむコンセプトです。

地域との交流を深め、セミナーやイベントを通じてお茶の魅力を広めていく計画です。

TEA SQUARE MORIHANの工場見学は事前予約が必要です。

見学体験やカフェ、お土産スイーツなどを楽しむためには、事前に予約をしておくことをお勧めします。

観光地としても人気の宇治の最新スポットに、新たな観光名所としても注目されそうですね。

「TEA SQUARE MORIHAN」は駅から少し離れているため、車やレンタサイクルの準備がお薦めですよ。

ただちょっと遠いかも…という方には阪急うめだ本店地下2階に2023年にオープンした「森半tea square 梅田」に一度行ってみてはいかがでしょうか?

リニューアルした森半のグリーンティー、
点てたてのお抹茶を使った抹茶ラテ、
抹茶ソフトに追い抹茶をかけたソフトクリーム

どれを選んでもお茶の美味しさを再発見できますよ!

実際に先日、私、「森半 tea square 梅田」で人生初抹茶体験して参りました。

都会の真ん中で伝統文化に触れる素敵な機会となりました。

またこの冬には京都のお店に伺い、そこでしか楽しめない抹茶スイーツを試してみたいと考えてます。

もし宜しかったらどうぞご覧くださいね。

以上、日本の歴史ある文化を担う各茶舗の経営戦略のご紹介でした。

政策金利引き上げの影響

茶舗に限らず企業経営に大きな影響を与える借入金利について、東京商工リサーチからレポートがありました。

以下は同社の2024年10月の「金融政策に関するアンケート」調査のまとめです

  • 政策金利の引き上げ: 日本銀行は7月31日に政策金利を0.25%引き上げ、これが企業の資金調達に影響を与えました。
  • 借入金利の上昇: 調査によると、46.3%の企業が「すでに借入金利が上昇している」と回答し、前回調査から28.6ポイント増加しました。
  • 今後の金利見通し: 58.8%の企業が、メインバンクから今後の金利引き上げを示唆されていると回答しました。
  • 企業の対応: 0.1%の金利上昇を受け入れる企業は82.2%、0.3%の上昇では42.1%、0.5%の上昇では22.9%でした。

この調査は、2024年10月1~8日に実施され、5,385社からの有効回答を基にしています。

  • 金利引き上げの説明: 58.8%の企業がメインバンクから金利引き上げの説明を受けたと回答。
  • 金利上昇の受け入れ: 0.1%の上昇を82.2%の企業が受け入れると回答。0.5%の上昇では22.9%。
  • 業種別の影響: 家具・装備品製造業などが特に影響を受けている。
  • 企業の対応: 金利上昇に対して他行への調達を検討する企業が増加。

既に現場では借入金利の引き上げ交渉がメインバンクからなされており、引き上げ率の高さが一定水準を超えると他の金融機関からの資金調達に切り替えるという交渉が繰り広げられているのが伺えます。

銀行側も金利の引き上げ交渉にはリスクが付き物ですから、顧客喪失リスクを軽減するために、付加価値を高めるサービス(例:DX化支援や海外進出のサポート、長期的なパートナーシップを締結して短期的な金利変動に対する耐性を高める等) を用意しているのではと思われます。

企業・銀行ともに生き残りのための厳しい交渉が繰り広げられそうですね。

追記 2024年10月26日

企業の業績評価で信頼と実績のある帝国データバンクより日本の老舗企業に関する興味深い分析結果が公表されましたので、その一部を紹介させて頂きます。

日本の老舗企業:世界に誇る伝統と現代の課題

世界で業歴100年を超える企業のうち、半数以上が日本に存在するという調査結果があります。

国内には約4万5000社の「ニッポンの老舗」があり、これらは日本の魅力として語られることが多いです。

特に、清酒製造や呉服関連など、日本の伝統文化を彩る産業が多くの老舗企業として今なお事業を継続しています。

老舗企業の財務指標分析では、長年にわたって蓄積された資産による財務の収益性・安定性が強みとして確認されています。

しかし、2024年9月時点で老舗企業の倒産は110件に達し、過去10年間で最も多かった2019年と並ぶ高水準で推移しています。

倒産の要因としては、相次ぐ値上げの波に追いつけなかった物価高倒産(22件)、後継者不在による倒産(16件)、金融機関から返済条件の変更(リスケジュール)を受けながらも経営改善が図れなかった返済猶予後倒産(16件)などが挙げられます。

さらに、円安、コンプライアンス違反、公租公課滞納などを要因とする倒産も複数確認されています。

こうした状況を踏まえて、金融機関からは「老舗だから大丈夫だろうというイメージに捉われることなく、これまで以上に本業の事業性評価を細かくチェックする必要がある」といった声も聞かれ、今後は老舗企業に対して厳しい見方が強まるとみられる。

引用元:帝国データバンク「全国「老舗企業」分析調査(2024年)」

老舗茶舗である今村芳翠園やお茶の玉宗園の相次ぐ自己破産で、間違いなくお茶業界各社に対する金融機関のチェック・監視の目は厳しくなることだと思います。

私たち一般人からはどの企業が健全経営をしているかを判断することは簡単には出来ません。

そうであれば、現代の私たちに寄り添おうと新しいメニューや店舗を出したり、お茶の裾野を広げるための努力を惜しまない「入りやすい・行ってみたくなるお店」に行ってみると、きっと新たな発見があると思います。

そしてそのちょっとお洒落でプチ贅沢なエピソードをインスタなどのSNSを通じて共有してみませんか?

私たちがこれからも残るべき企業を応援できる、数少ない方法がコレだと思います。

追記 2024年11月22日 ほうじ茎茶の生みの親「京はやしや」は…実は

「ほうじ茶専門店オープン」の記事で触れておりますが、急須で淹れたお茶が苦戦する中でも「ほうじ茶」は売上を伸ばしている商品であることをご存知の方も多いと思います。

スーパーやドラッグストアでも「ほうじ茶ラテ」とか「ほうじ茶オーレ」を売ってますが、美味しいですよね!

実はその中でも香り高い「ほうじ茎茶」を世に送り出してくれたのが「京はやしや」なんですよ!

三代目・林屋新兵衛によって生み出された「朝かおり」。

今では全国的に有名となった「ほうじ茎茶」。

実は、京はやしや三代目・林屋新兵衛によって生み出されたお茶なのです。

煎茶を作る際、茶葉の茎は使用しないため捨てられてしまいます。

三代目・林屋新兵衛は、捨ててしまう茎も活用できないかと、考え生み出されたのが、棒茶(ほうじ茎茶)でした。

当時、高級品として重宝されていた煎茶に対し、棒茶は庶民の人でも購入しやすく、瞬く間に家で飲むお茶として世の中に広まっていきました。

金沢市内で販売し始めたため、金沢のほうじ茶の7割は朝かおりだったといわれています。

ほうじ茶=朝かおりといわれるほど、多くの人々に親しまれていました。

葉と茎は、火入れに適した温度が違います。

味にばらつきが生まれないよう、できる限り茎を選別し、火入れをしています。

製造する時の茎の状態によって、熱の入れ方や時間を調整。

朝かおりの変わらない美味しさを守るために、製造する度に製法を少しずつ変えています。

引用元:京はやしやホームページ 朝かおり



話は変わりますが、抹茶スイーツの元祖は京都三条にオープンした「喫茶京はやしや」の「抹茶パフェ」といわれています。

実は「京はやしや」は「ほうじ茎茶」だけではなく「抹茶スイーツ」の生みの親なんです。



そしてこのお茶屋さんの魅力は商品だけではありません。

是非一度、ホームページをご覧ください。

美しい写真に、洗練されたメッセージ、美術館に行ったような雰囲気を味わえる素敵な世界観に浸れますよ。

まとめ

今回、いわゆる「お茶屋さん」について色々と調べていく中で、茶道の家元の方たちが通うようなお店から、観光客が通らないような場所にある隠れた名店など、地元の方たちの暮らしに深く関わっているお店がこれ以外にもまだまだ沢山あることに気付かされました。

食に関わる仕事をしている一員として、歴史ある日本文化を継承するために努力されている方たちの真摯で、且つユニークな取り組みには大変興味を持っているところです。

引き続きこの茶舗の紹介ページの内容を充実させて参りたいと考えております。

お薦めのお店や取り上げて欲しいお店がございましたら、画面下部の問い合わせフォームからどうぞお知らせ下さい。

なお、また残念なニュースが入り、宇治茶の販売など100年を超える歴史がある「お茶の玉宗園(ぎょくそうえん)」が自己破産手続きに入ったとのことです。

こちらにまとめておりますのでどうぞご覧ください。

茶産業を活気あるものにするには私たち一人一人の支援が必要です。

生活習慣に急須で淹れる一杯のお茶を飲む習慣を取り戻してみませんか?

きっと私たちの暮らしにも潤いが増すと思います。

共感頂けるようでしたら、このブログをお知り合いやご友人に拡散してもらえると大変うれしいです。

最後までご覧頂き有難うございました。


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