早期退職からの脱サラ農業ガイドです 国産ホタテの挑戦結果は?

2023年8月24日、中国政府は東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出に反発し、日本産水産物の輸入を全面停止したことにより、日本のホタテ産業は大きな打撃を受けました。

このような状況を受けて、日本政府の関係者は日本国民に対し、「5粒ずつ消費して!」という呼びかけを行いました。

この呼びかけは、国内消費を促進し、ホタテ産業を支援するためのものです。

国民から賛否両論が出て来ましたから覚えている方も多いでしょうが、あれから早くも1年が経つんですね。

ホタテ業界は国内需要の呼びかけ+新たな輸出先の開拓との合わせ技で、この困難を乗り越えたんです。

目次

日本産ホタテ貝の新たな輸出先

中国への依存を減らし、新たな輸出先を開拓するため、日本政府はアメリカやイギリス、インドなどへの輸出を強化し、東南アジアやメキシコなどでの加工ルートの構築も進められています。

アメリカ

アメリカでは、日本産ホタテは高品質なシーフードとして評価されています。特にホタテとイチゴを組み合わせたカルパッチョなど、創造的な料理が人気です。イチゴの甘酸っぱさがホタテの甘みと絶妙にマッチし、見た目も華やかです。

えっ!イチゴでカルパッチョ?って思いましたけど、写真で見ると美味しそうですよね。

イギリス

イギリスでは、ホタテはさまざまな方法で調理されます。例えば、ホタテとブロッコリーのクリーム煮や、ホタテのガーリックバター炒めなどがあります。また、ホタテを使ったパスタやサラダも人気です。イギリスの料理と言うと微妙なイメージがありますが、失礼ですけど普通に美味しそうですね!

インド

インドでは、ホタテは主にカレー料理に使われます。東インドホタテカレーは、ホタテをスパイスと一緒に煮込んで作られ、香り豊かな一品です。また、ホタテの出汁を活かした本格的なホタテカレーも人気です。インド人は豆や卵でもカレーの具材にしますから、ビックリはしないですね。

我が国、日本でもCoCo壱番屋の人気トッピングに「納豆」がありますから似たり寄ったりかもですね!

台湾

台湾では、ホタテは「蛤蜊絲瓜」(はまぐりとへちま蒸し)として調理されることがあります。干し貝柱を使って調味し、へちまと一緒に蒸し上げる料理です。

へちまって食べられるんですね。50年以上生きて来て初めて知りました。

韓国

韓国では、ホタテは「ホタテのジョン」や「韓国風旨辛ホタテ」として調理されます。「ホタテのジョン」は、ホタテに小麦粉をまぶし、溶き卵をくぐらせて焼く家庭料理です。「韓国風旨辛ホタテ」は、ホタテの刺身をコチュジャンやごま油などの合わせ調味料に漬け込んで作ります。

香港

香港では、ホタテは「港式蒜蒸 帯子」(香港式ガーリック蒸し)として調理されることが多いです。新鮮なホタテにフライドガーリックをのせ、シンプルに蒸し上げます。蒸したホタテから出る旨みを吸った春雨と特製の醤油だれが絶妙な一品です。

ホタテ貝の旬の時期

ホタテ貝の旬は年に2回あり、それぞれの時期に異なる特徴があります。

夏の旬には貝柱の甘みを楽しみ、冬の旬には卵や白子の美味しさを堪能することができます。

夏の旬(5月~8月)

特徴

  • 貝柱が大きく成長し、甘みが増します。
  • 産卵期を過ぎてから成長期に入り、プランクトンをたくさん食べるため。

冬の旬(12月~3月)

特徴

  • 卵や白子が美味しく、ベビーホタテも旬を迎えます。
  • 産卵に備えて生殖層が発達し、卵や白子が大きく育つため。

これらの時期にホタテを楽しむと、より美味しくいただけます。

まとめ

ホタテ貝の中国禁輸措置により、日本のホタテ産業は一時的に大きな打撃を受けました。2023年8月の禁輸直後、市場の卸値は2〜3割急落し、1キログラムあたり2500円まで下落しました。

しかし、日本政府とホタテ産業は迅速に対応し、新たな輸出先を開拓しました。アメリカ向けの輸出は前年同期比64%増、カナダ向けは7.2倍、タイ向けは3.5倍、ベトナム向けは7.9倍に達しました。これにより、ホタテの需要と価格は急速に回復し、豊洲市場では禁輸前の水準に戻りました。

また、国内消費の促進も効果を発揮し、総務省の家計調査によると、世帯当たりのホタテ消費量は前年同期比1.3倍、支出金額は1.5倍に増加しました。

皆さんの中にも「ふるさと納税」などでホタテを注文された方もいるのではないでしょうか。

実は私はタイミングが前後しましたが北海道別海町に昨年7月12,000円の寄付をさせて頂きました。

このように、日本産ホタテ貝は新たな市場での需要拡大と国内消費の増加により、ほぼV字回復を遂げました。

国産の海産物に出来たことは農産物にも今後活かせるところがあるかも知れませんね。

最後までご覧頂き有難うございました。

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