早期退職からの脱サラ農業ガイドです 自営農家時代の失敗談(1)

農業を始めてからの10年間、数々の挑戦と失敗を経験してきました。

今回は、その中でも特に印象深かった4つの失敗談を皆さんとシェアしたいと思います。

耕作放棄地の開墾から始まり、深耕作業の失敗、農機具選びの後悔、そしてアドバイスの受け方まで、これらのエピソードを通じて学んだ教訓をお伝えします。

何か自分が知らないことを提案された時には、即決せずに他の農家さんや普及センター、JAの指導員に相談してから決定すれば良かったと感じています。

新人農家の皆さんにとって、少しでも参考になれば幸いです。

目次

耕作放棄地の開墾タラの芽の木は細くても

念願のゴボウなどの根もの野菜に最適の赤土の畑を借りることができましたが、その土地は耕作放棄地でした。

更に前の借主が残していった「タラの芽の木」が20本以上も植わっている状態でした。

細いタラの芽の木の片付けはスコップで簡単にできると思っていましたが、丸一日作業しても1本も引っこ抜けませんでした。

細い木でも根は深く広がっているため、重機が必要だと気づきました。

結局、知り合いの造園業者にパワーショベルで木を片付けてもらい、同時に深耕作業もお願いすることにしました。

その結果、「金10万円」の支払いとなりました。

前の借主に費用の半分でも請求出来ないのか?と、モヤモヤしたスタートを切ったことを思い出します。

深耕作業 – 師匠、トラクター入れるの早過ぎの巻

「タラの芽の木」の片付けとセットでお願いした深耕作業。

パワーショベルで1.5mほどの深さまで地盤を掘ることで、水捌けが劇的に改善されました。

その結果、夏の暑い時期にもニンジンが腐ることなく出荷でき、やって良かったと思います。

また、掘り返した土の塊を「天地返し」することで、耕作放棄中に増えた雑草の種を含んだ土が地下深くに入り込み、雑草が生えにくい畑になったことも良かったです。

しかし、本来なら深耕作業をして数日かけて表面が十分乾いてから行うべきトラクターでの耕運作業を、畑の隣に住んでいた私の師匠が早々にやってしまいました。

赤土の畑の欠点は、水分が残った状態でトラクターを入れると粘土質の土が固まってしまうことです。

そのため、畑が土の塊だらけのボコボコな状態でスタートすることになり、解消に1年掛かりました。

深耕作業コーヒー殻は畑に入れたら駄目でしょの巻

農業を始めて3年後、順調に売り上げも伸びていたので農地を拡張することにしました。

その際、土壌改良のために深耕作業を発注しました。

物価上昇のため費用は17万円に値上がりしていましたが、必要な投資と考えお願いしました。

業務を依頼した造園業者さんが、近所の飲料工場から土壌改良目的でコーヒー殻をダンプ20台分ほど畑に運び入れる手配をしてくれてました。

コーヒー殻は植木鉢で植物を育てる際に「雑草除け」として使われるもので、野菜にとってはあまり良いものではないのでは?と思ったのですが、色々世話になってた業者だったので成り行きに任せました。

残念なことに、2年間ほどは育ちが悪い残念な畑になってしまいました。

農機具を買うなら最初からクボタにすれば良かったの巻

サラリーマン時代に営業マンをしていたこともあり、駆け出しの農家にも親身に相談に乗ってくれる農機メーカーの営業マンに完全にやられました。

出荷段階で問題があったであろう機械を売りつけられたのですが、時すでに遅し。

ジャガイモの種芋植付という農繁期に全額私の負担で買い替える事態が発生し、臨時出費25万円也。

師匠からも「最初からクボタの機械にしておけ」とアドバイスを受けていたのに違うところから機械を買ってしまったことは実に悔やまれます。

結論

新人農家には多くの人がアドバイスをくれたり、手を貸してくれたりします。

その結果、うまくいったこともたくさんありました。

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「おかしいな?」と思うことがあっても毎日顔を合わせる隣人の好意だと断るのは大変です。

良かれと思ってやってくれたことが、結果的には足を引っ張ることもあります。

農業の世界では、1分1秒の判断をしなければならないことは滅多にありません。

何か自分が知らないことを提案された時には、即決せずに他の農家さんや普及センター、JAの指導員に相談してから決定すれば良かったと感じています。

最後までご覧頂き有難うございました。

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