高品質なのに、なぜ売れない?静岡茶の“本当の課題”とは

静岡茶は全国的に知られる高級茶。味も品質も一級品なのに、なぜ“売れない”と言われるのでしょうか?
2025年の初取引では1kgあたり88万円の値がつくほどの希少な茶葉も存在します。
それでも市場で目立たない理由は、実は「伝え方」にあるのかもしれません──。
本記事では静岡茶業界が抱える“本当の課題”に迫ります。

目次

──寿司ざんまいに学ぶ、お茶業界のPR戦略

2025年4月、静岡茶市場で「高嶺の香」が1kgあたり88万円という高値で落札されました。
一見すると驚きのニュース。しかし、「誰が買ったのか?」「どこで飲めるのか?」といった情報は一切公表されていません。

この静岡茶の高額初取引は、果たしてどれだけの人に届いたのでしょうか?

一方、毎年正月に行われる「大間のマグロ初競り」では、“寿司ざんまい”が高額で競り落とすことで話題をさらい、結果的に店舗の宣伝にもなりましたよね。(最近は色々事情があって表舞台には出て来られてないみたいですね)

静岡茶にもそれができないはずはありません。今回は、お茶業界の“PRの仕掛け”について、具体的な提案とともに考えてみたいと思います。


静岡茶の初取引2025──高嶺の香が88万円で落札

2025年4月18日、静岡市葵区の静岡茶市場で新茶の初取引が行われました。

最高値を記録したのは、清水区両河内産の「高嶺の香」。1kgあたり88万円で落札されました。

この「高嶺の香」は、昨年(2024年)も1kgあたり111万1,111円という驚きの価格を記録し、3年連続で初取引の最高値を更新してきたブランドです。

しかし、落札者の情報は非公開。どの店舗で飲めるのかも明らかにされていません。


マグロの初競り──なぜ寿司ざんまいは有名になれたのか

寿司ざんまいの戦略は明確です。

・高額で落札 → 報道される
・あの社長が顔を出してインタビューに応じる
・落札したマグロを店舗で提供
・SNSで「食べてきたよ!」とお客さんが自ら拡散

つまり、競りは“広告費”。

このわかりやすさと話題性が、ブランド価値を何倍にも引き上げているのです。


お茶業界に必要なのは“宣伝”という名の仕掛け

もちろん、静岡県でもSNSでの発信、ふるさと納税、百貨店催事など、他県と同様の販促活動は行われています。

しかし、残念ながらそこに“独自性”や“話題性”が感じられないのです。

せっかく「1kg88万円」という景気が良い、魅力的な数字が並ぶのに、それが“どこで体験できるのか”という出口が用意されていない。

静岡茶は単なる高級品ではなく、「体験価値」として届けるべきではないでしょうか?

たとえば――
「あの高嶺の香を一煎だけ試せるカフェが今、静岡駅前にオープン中」
「1杯1,000円で、88万円のお茶の世界を感じてください」

そんな一言で、静岡茶は「手の届かないもの」から「話題にしたいもの」へと変わります。

価格だけがニュースになって、その後は立ち消える。
それではあまりにも、もったいない。


“貪欲さ”があれば、失地回復も夢じゃない

「その静岡茶目当てで今週末、そして大型連休に人を呼び込もう!」

そんな一歩踏み出す貪欲さが、今の静岡県には必要なのかもしれません。

旅先で特別なお茶を体験する観光客、
お土産に静岡茶を選ぶ人が増えれば、
静岡茶の存在感はきっと取り戻せるはずです。


なぜ静岡は鹿児島に生産量で抜かれたのか

もちろん生産量の背景には、高齢化や労働力不足など構造的な課題があります。

しかし、それ以上に“魅せ方”で差がついていると感じざるを得ません。

静岡は「いいものを作っていれば売れる」と信じてきた土地柄。

けれど、令和の時代において、それだけでは不十分です。

伝えなければ、価値は届かない。


静岡茶は“味”では負けていない。“見せ方”で変わる未来

静岡茶は、間違いなく美味しい。
そして“高嶺の香”に象徴されるように、品質も確かです。

プロの目利きが1㎏で88万円の値打ちを付けるのですから、間違いないです。

必要なのは、それを飲んでみたくなる物語に変える力。

PR、仕掛け、体験設計。
お茶の未来は、まだまだこれからです。


おわりに

静岡茶は“日本の誇るべき宝”です。
でも、宝は見つけてもらわなければ意味がありません。

「あのお茶、飲んでみたい」「贈りたい」
そんな感情を引き出す“仕掛け”を、いまこそ。

伝統に甘えず、変化を恐れず――
静岡茶がもう一度「日本一」の称号を取り戻す日を、私は楽しみにしています。


参考・引用元リンク一覧

・静岡茶市場・2025年初取引速報

最高値は1kgあたり88万円 新茶シーズンの到来を告げる 静岡茶市場の初取引【速報】|静岡新聞アットエス

・大間マグロ初競り:すしざんまい関連記事(参考)

豊洲 マグロの初競り 「すしざんまい」の名前が出てこなくなったわけ – ニッポン放送 NEWS ONLINE

・ふるさと納税サイト:静岡茶関連ページ(参考)
https://www.furusato-tax.jp/

ピーチです!

最後までご覧頂き有難うございました!
1㎏ 88万円のお茶、飲んでみたいですよね
皆さんはどう思われましたか?
是非感想をお聞かせくださいね。

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