早期退職からの脱サラ農業ガイドです 意外に儲かるゴボウ栽培!

ゴボウは日本の伝統的なお節料理に欠かせない食材の一つです。

その独特の風味と食感は、多くの家庭で愛され続けていますよね。

特に年末にかけてゴボウの需要は急増し、市場での取引量も単価も大幅に増加するんです。

9月はゴボウの種まき時期ですから、栽培に挑戦してみませんか?

2022年2023年2024年過去5年平均
1月9,576万円11,176万円10,492万円11,009万円
2月9,298万円12,092万円11,992万円11,509万円
3月9,133万円10,242万円10,798万円10,556万円
4月10,465万円10,452万円11,533万円12,167万円
5月8,784万円11,251万円9,498万円11,256万円
6月8,861万円9,134万円7,943万円10,516万円
7月5,724万円7,137万円5,940万円8,406万円
8月5,342万円6,015万円7,345万円
9月9,322万円8,794万円9,907万円
10月12,630万円12,152万円11,885万円
11月12,389万円9,588万円11,175万円
12月18,903万円17,573万円18,278万円

お節料理には、ゴボウを使った「たたきごぼう」や九州では「がめ煮」と呼ばれる筑前煮や、「雑煮」など、さまざまな料理に使われますね。

今回は儲かる野菜としてゴボウの魅力を紹介させて頂きます。

目次

ゴボウ農家に求められること

「儲かる農業」として私は「山椒」や「オクラ」などの果樹・野菜を紹介しています。

このゴボウに関しては単価が高いことは間違いないです。

ただ…投下する先行投資や作業時間に見合っているかどうか微妙です。

まず作付けにあたっては事前に「農地の深耕」が必要です。

大型のパワーショベルで農地の「天地返し」を行い地下の土壌をほぐしてゴボウの生育を促します。

また副効能として水捌けを改善して野菜の根腐れを防ぐ効果があり、何と言っても収穫が相当楽になります。

大型パワーショベルなどを保有されている人は稀でしょうから業者さんに作業を委託することとなるでしょう。

私の場合、5,000㎡の農地で20万円程度の業務委託費用が掛かりました。

相当大変ですけど、12月から出荷準備を頑張り、年末にまとめて出荷すれば1シーズンで回収できます。

またゴボウの収穫は非常に大変です。ゴボウは深く根を張るため、収穫時には土を深く掘り起こす必要があります。

この作業はとにかく大変です。晴れが続くと土は固くてスコップで掘るのは無理な日もあります。

ゴボウの収穫作業はとにかく大変です。雨の後の収穫は引っこ抜きやすくはなりますが泥んこになります。

晴れの日が続くと畑のコンディションにもよりますが、スコップが刺さらないこともあり収穫不可能となります。

またゴボウの根は非常に繊細で、収穫時に折れやすいため、慎重に作業を進める必要があります。

トラクターに装着するゴボウ収穫アタッチメントもありますが非常に高額です。

専門農家でない限り手作業が基本となるかと思います。


収穫後の作業もまた一苦労です。ゴボウには多くのひげ根があり、これを取り除く作業が本当に面倒です。

ひげ根を手作業で取り除くには時間がかかり、ゴボウの品質を保つためには細心の注意が必要です。

このような手間をかけることで、ようやく市場に出荷できる状態になります。

先行投資と労力を厭わない方に限り、ゴボウの生産はお薦めできます。

まずは合計1アールほどの畑を3分割して、1週間おきに3回に分けて種まきしてみて下さい。

ゴボウを生産するメリット

ここまでゴボウ生産の苦労ばかりお話してきましたが、それを上回るメリットがあるので私も作付けを行ってました。

ゴボウの栽培は、単なる高級野菜の生産にとどまらず、地盤改善にも大きな役割を果たします。

ゴボウの根は非常に長く、深く土壌に根を張るため、土壌の構造を改善する効果があるんですよ。

土壌の通気性向上

まず、ゴボウの根が土壌を深く掘り進むことで、土壌の通気性が向上します。

これにより土壌中の酸素供給が増え、微生物の活動が活発になると言われてます。

微生物は有機物を分解し、土壌の肥沃度を高めるため、他の作物の生育にも良い影響を与えます。

排水性の改善

さらに、ゴボウの根が土壌を掘り起こすことで、土壌の排水性も改善されます。

これにより、過剰な水分が土壌中に滞留することを防ぎ、根腐れなどの病害を減少させることができます。

特に、排水が悪い土壌では、ゴボウの栽培が効果的な地盤改善手法となります。

土壌構造の改善

また、ゴボウの収穫時には、根を引き抜くことで土壌が緩みます。

この過程で、土壌中の硬い層が破壊され、土壌の構造が改善されます。

これにより、次に栽培する作物の根がより深くまで伸びやすくなり、健全な生育が期待できます。

実際にサツマイモの「鳴門金時」をゴボウの次に植え付けた時には恩恵を実感しました。

通常太さが10㎝くらいとなる品種ですが、直径5㎝くらいで長さ20㎝の芋が大量に収穫できました。

これを「味噌汁にお薦め」と宣伝したところ「これは便利!」と産直市場で飛ぶように売れました。

その後も高品質なニンジンやジャガイモが収穫できたのもゴボウを育てていた副効能と考えてます。

ゴボウの冷蔵庫保存のメリットと注意点

ゴボウの出荷時期の調整のために冷蔵庫は大変有用です。

メリットがある一方で注意点もありますのでご覧くださいね。

メリット

  1. 出荷時期の調整:
    • ゴボウを冷蔵庫で保存することで、出荷時期を調整することができます。これにより、市場の需要に合わせて出荷することが可能になり、収益の最大化が期待できます。
  2. 栄養価の向上:
    • ゴボウに含まれる水溶性食物繊維のイヌリンは、低温で保存することで糖に分解され、甘みが増すとされています。これにより、ゴボウの栄養価が向上し、消費者にとっても魅力的な商品となります。
  3. 保存期間の延長:
    • 冷蔵庫で保存することで、ゴボウの保存期間が延びます。特に土付きのゴボウは、冷蔵保存で最大2ヶ月間保存することが可能です。これにより、長期間にわたって新鮮な状態を保つことができます。

注意点

  1. 乾燥防止:
    • ゴボウは乾燥に弱いため、保存する際には湿った新聞紙やキッチンペーパーで包むことが推奨されます。これにより、乾燥を防ぎ、鮮度を保つことができます。
  2. 適切な温度管理:
    • ゴボウの最適保存温度は0℃前後です。冷蔵庫の温度が高すぎると品質が劣化する可能性があるため、適切な温度管理が重要です。
  3. カビの発生防止:
    • 湿度が高い環境ではカビが発生しやすいため、冷蔵庫内の湿度管理を徹底することが重要です。

ゴボウの冷蔵庫保存は多くのメリットはあるのですが、品質を保つためには注意が必要ですよ。

結論

年末に売り上げが急増するゴボウの種まきは9月が適期です。


美味しいゴボウを出荷することで経済的メリットはありますが、収穫や出荷作業には苦労が伴います。

ただし地盤改善に多大な貢献をする意味でも、多品目を生産する農業では価値のある作物と言えますよ。

どうぞ作付けについてご検討くださいね。

最後までご覧頂き有難うございました。

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