広がる青空の下、大自然の中で安全・安心な野菜を育て、大切な友人たちの美味しい顔を見たい!
残念ながら私の夢は「地球温暖化の影響」と、それに伴う「資金難」により頓挫しました
自分の経験を元に、私は早期退職を機に新規就農することは、ちょっと先延ばしして慎重に検討する意義を発信してます
農業を生活の拠り所にして平均年収レベルに到達するのは困難であるのが身に染みて分かったからです
しかしながら極少数ですが成功している人もいます
「この条件を揃えてたら自分も、もう少し上手く行ったかも知れない」
今の私だからこそ伝えられることがあります
どうしても自営農家で成功したいという方へ
以下の条件が全部整えられれば成功確率は少しアップすると思います
今回は「事前準備」としてやっておくべきことをお話させて頂きます
前提条件として「労働力は基本的に40歳の自分一人」とします
「早期退職」+「完全リモートワーク職への転職」の1択です!
皆さんは一般的な農家の収入がいくらぐらいかご存知ですか?
大きな産直市場にはたくさんの強力な競争相手がいますし、小さな産直市場ではお客さんが少ないですし、
市場に出荷すると単価がビックリするほど安くて、どれでも1日あたり5000円の売上があれば上々の部類に入ります
毎日このペースで行けたとしても売上は365日X¥5,000=¥1,825,000ですから1ヶ月あたり150,000円
この金額から機械・車両費やガソリン代、肥料代などの経費を差し引いたら下手したらマイナスです
皆さんの年収と比較しても相当低いことに驚かれたことでしょう
そうです、日本の平均年収458万円の半分にも届かない農家がほとんどなんです。
「農家になるためにいくら貯金してたら良いですか?」と聞かれることもありますが、
貯金がいくらあっても、大丈夫ではないですよ。
銀行の口座残高が毎月減っていくのを見ているだけでストレスです。
それを解消するのは…「新規就農とフルリモートワークが可能な職との兼業」です!
ライターやブロガー等の仕事で毎月6桁収入があれば、農業との親和性が高くて良いですね。
それに不動産収入や株や債券の配当などの「資産収入」込みでも良いですね。
ガッチリ本業を確保した兼業農家であれば、生活資金不足での廃業リスクはなくなりますよ。
生活費を毎月の稼ぎでまかなうことが出来れば、退職金は資産運用に回せます。
もしかしたら、老後4000万円問題も解決できるかも知れないですね!
住む場所や農地は大消費地と観光地に近いところ!
農家を始めるにはアパート暮らしや借り家暮らしでは無理ですから一軒家が必要です
農家で一番時間が掛かる仕事は包装・出荷作業で、ピーク時には5~6時間/日かかることもザラにあります
家と別に作業小屋を建てますか?電気・水道・エアコン・トイレがないところで我慢できませんよね?
結局、作業場所や収穫物の一時保管場所など一軒家で賄うことが一番安上がりで快適です
家を建てるなら「大消費地近郊」がお薦めです
将来の人口減少や輸送体系の脆弱化により中小都市での生活はこの先かなり不透明です
間違いなく過疎化は進み、生活インフラの維持に困る地域も出て来ます
大都市の飲食店やお店に商品を直接お届けできる安心して住み続けられるところを選んで下さい
且つ「観光地の近く」に家を建てられるのであれば、なお好都合です
民泊として魅力的な家・土地の選び方についてはこちらのブログをご参照ください
不動産投資の方が面白そう!って感じる方がいらっしゃるかも知れないですね
↓
必要な免許は事前に取っておく!
普通自動車免許(AT限定)は勿論必要ですし、MTも取れるうちにとっておくと役に立ちますよ
またパワーショベルの操作が出来ると土壌改良や苗の植付準備が重機のレンタル費用だけでできます
自分でパワーショベルを操縦すれば、機械のレンタル費用¥20,000/日+燃料費¥5,000で収まります
業者さんにお願いすると機材のレンタル代込みで約¥100,000/日単位で業務委託料が発生します
総額¥50,000を支払って2日講習に通えば「小型車両系建設機械(整地等)の運転」資格が取れます
コマツ教習所や、日立建機教習センターなど全国で取得できますのでご検討ください
時間とお金に余裕があるうちに取っておくことをお薦めします
いわゆる「1000万円補助金」で設備投資します
次に2022年から開始された「農業次世代人材投資事業」の交付金についてお話します。
49歳以下の認定新規就農者であることなどを条件に、年間150万円の交付金を最大3年間、使い道を限定せずに支給されます…Ⓐ
これとは別に「新規就農者育成総合対策経営発展支援事業」として日本政策金融公庫が最大1000万円を無利子で融資し、就農後3年以内に機械や施設を購入するための資金として利用できます。返済は10年間の均等払いで、国と地方が毎年返済資金を肩代わりする仕組みです。…Ⓑ
ただし、就農から3年で農業をやめた場合、年間150万円の交付金Ⓐには返還規定が設けられています。3年間で最大450万円を受け取ったケースでは満額の450万円の返還義務が発生します。
- 3年で離農した場合:450万円満額の返還義務(3年分)
- 4年で離農した場合:300万円の返還義務(2年分)
- 5年で離農した場合:150万円の返還義務(1年分)
- 6年で離農した場合:交付金の返還義務なし
Ⓑの残りの7年分は自分で日本政策金融公庫に返済する必要があります。例えば、1000万円を借りていた場合、残りの借金は700万円となります。
交付金を受け取った後、もらってたのと同じ3年間就農すれば返還義務なしというコンセプトですね。
無利子融資と交付金を満額の1,450万円受給したけれども、3年目で農業を辞めたという場合には「1,150万円の返還義務(借金)」が手元に残るということです。
つまり離農が1~3年目は毎年250万円(毎月20万8,333円)を返済し、離農後4~7年目は毎年100万円(毎月83,333円)を返済する義務があります。
就農するなら意地でも10年間頑張りましょう!
私なら、この交付金450万円と無利子融資500万円を申請して最低限必要な以下のものを買い揃えます。
併せて、中古住宅や中古ビニールハウスを買う資金にも使えるのであれば、無利子融資の残った枠500万円分も申請を検討します。
なんで農業にチェーンソーや薪割り機がいるの?という疑問、ごもっともです。
こちらに答えを用意しておりますので、気になる方はご覧下さいね。
儲かる作物についてお話ししますよ!
儲かる農業として露地栽培なら「きゅうり」「ししとう」「なす」で10アール当たり100万円前後の年間収益という話を聞きました。
私は露地野菜なら夏野菜は「オクラ」、冬野菜は「ニンジン」の組合せが最強と思います。
しかしながら儲かる野菜は各地域の食文化や風習などで違いがあるようですが…
これに加えてベースとして儲かる果樹「山椒」の苗を100本毎年植え付けを提案します
山椒の実の2024年の取引価格は4000円/㎏で、1本あたり1㎏収穫できます。
つまり100本ずつ毎年植えて育てると毎年40万円ずつ売上アップという計算となります。
先ほどの「1000万円補助金」の対象になるのならば苗代も申請したいところですね。
山椒は全国的に品薄状態が続いて、且つ中国からの引き合いアップに伴い相場価格更に上昇中です
生産場所は選びますし、収穫は人手が掛かります
でも皆さんは大消費地・観光地近郊で山椒園を開園されるのです
SNSの呼びかけで「植付・収穫体験希望」の人が集まってくれたらアルバイト代が浮きますよね!
おにぎりと麦茶を準備するくらいで人件費は済むかもです
知恵を絞って皆さんのSNSフォロワーさんとWin‐Winな思い出を残してみてはいかがですか?
ちなみに山椒の売上高ベスト5を発表します!
1位 和歌山県 2位 高知県 3位 兵庫県 4位 岐阜県 5位 奈良県 です
大消費地と観光地の近くとなると、皆さんの農地を探す場所も絞り込めますね。
なお施設栽培については現時点ではお薦めしません。詳しくは以下の記事をご参照ください
↓
なお山椒栽培にあたっての留意事項などをこちらにまとめてますので、どうぞご覧下さい。
転職前に歯医者さんに通って悪いところは全部直してもらっておく
本業にプラスして農業を始めるとなれば、今よりも自分の時間を取ることが出来なくなります
健康資産である歯は1本あたり¥300,000の価値があると言われますから大切にしましょう!
SNSのフォロワーを増やしておく!
今の時代の皆さんの財産の一つが「SNSのフォロワー数」でしょう
インスタでもX(ツイッター)でもYouTubeでもオンラインサロンでも、どこに住んでても皆さんの応援をしてくれる人たち
田舎暮らしを始めるとリアルな交友関係が激減します
皆さんのピンチに色々なサポートを頂けるかもしれません
「植付・収穫体験」を呼びかけた時、拡散してくれるフォロワーは求人サイトよりも有効かもです
皆さんのメンタルケア面でも、一緒に喜んだり悲しんだりしてもらえる人がいることは大切ですよ
ここまでの事前準備編、いかがでしたでしょうか?
これが全てクリアできたら新規就農で成功する勝算は…少しだけアップです!
それだけ温暖化と人口減少が進む状況で農業で儲けるのは大変なんです。
是非「農業は趣味」として適切な距離感で接して頂き、経済的にも精神的にも豊かな老後をお迎えください。
皆さんのお知り合いに就農をお考えの方がいらっしゃったらご紹介くださいね
最後までご覧頂き有難うございました
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